世界が明日終わるなら僕はあんたと何をするだろう。
隣に座るあんたといつもと同じように一緒に見上げる青空はどこまでも澄み切っていて、 数時間足らずでやってくるだろう濁った色の雲であんたの地球みたいに青く染まった瞳にまで
影を落とされてしまうのが口惜しい。

午後からの天気は雨だとウェールズで昨日たまたま目にした天気予報でブラウン管越しに呟いていた。
晴れがいいのにねと僕が漏らしたら、あんたはふと笑ってこう言った。
「雨は雨でいいものよ」

あんたがそう思うのならばそうなのかもしれないなあなんてすぐさま思考を方向転換してしまうのは厳禁すぎるかもしれないけれど。

「ああ、でも」
世界が明日終わってもこうしてあんたと並んで毎日青空を見上げていられること自体が、
なんていうか、幸せだったりするんじゃないのか?
もし、もしかしてあんたも同じだったりしたら、飛び上がるほど嬉しいんだけども。
ね。本当のとこは、一体どうなのさ?





(笑いだしたくなるくらい真剣な顔でそんなこと言わないで)
いつか来る終焉の日まであんたと肩並べて息してられたらそれで十分だし私は。









/エックスデイ